「はなちゃんの恥骨らへんのレントゲン、すごかったの。めちゃくちゃになってて」
母に言われてから、解剖学のご本を何冊勉強しても私は、「めちゃくちゃに」のイメージが先行してしまい、結局自分の恥骨はめちゃくちゃになったことしかわからなかった。
わたしはよくおしっこを漏らす。逆に、おしっこがしたくてお手洗いに行っても、出ない。
おそらく恥骨の辺りがめちゃくちゃになったからだ。
私は芸能活動をすべて「活動」としか言わない。美容院などにおいては、「仕事」としぶしぶ言うかもしれない。だって活動じゃん。それ以外言いようがないし、他人の仕事も、絶対に別単語に言い換えが可能だ。「仕事」と聞くと尋常でないくらいいらいらする。「忙しい」という語も大嫌いだ。みんな死にたいのだろうか。飛び降りたいからそう言うのだろうか。私はもう御免だ。投げ打った4年を、ド下手になった字を、描けない絵を、絶対に二度と弾けることのないピアノを、醜く残った傷を、奪われたすごい額を思って苛々するし同時に悲しくてならないからクスリを始めた。誰が責められるだろう。
はなちゃんめちゃくちゃだったよ。
めちゃくちゃだったよ。
早いところすべてめちゃくちゃになろう。